啓発ばかりじゃつまらない…けど気になるのはやっぱり文章

東野圭吾 著 『虚ろな十字架』 2017年光文社文庫出版

住野よる 著 『君の膵臓をたべたい』2017年双葉文庫出版


文章を如何に書くか?

というカテゴリーの啓発本は
隙を見て読むことが多いです。

ほうほう、と思いながら
章ごとに読み進めます。

文庫本はあまり読みません。
続くストーリーは一気に読みたい性分で、
時間コントロールの妨げになるから。

見たいドラマはとにかく録画で、
映画も含めて
概ね二倍速で視聴します。

話が中断すると
もういいや!となるタイプです。
だから文庫本を
ここまで。と、決めて読めない、

結論を急ぐ性格なんでしょうね…

久々に本を手にした理由は、
なんといってもパンチのあるタイトル。
そしてキャッチコピー。

まんまと出版社の戦略にハマった感です。

膵臓を食べたいやつの文体は、
今までちょっと苦手だったのですが、

それでもいじらしい話の先に
どんな展開があるか…
話の面白さが存分に楽しめた物語でした。

思い描いたありがちなストーリーじゃなかったのも、
フムフム、ほうほう!
という感じで、

いい意味で裏切ってくれたお話でした。

文体がどこかかっちりしていて、
ストーリーから熱っぽさが伝わるとでもいいましょうか。

文から登場人物の感情を
ぐんぐん引き出す感じではなく、
情景を短編アニメのように
シーンごとで想像させる、

どこかビジュアル感がある文章でした。

言葉そのものは平坦に進んでいて、
思い描く風景や登場人物の周りの空間は
とても静かで、

その中にひたひたと
主人公はじめ、登場人物が
それぞれしっかりと存在している描画を

想像しながら読み終えました。

男性らしさ、文学っぽさを
文面から大いに感じましたね。

私は映画も、ドラマの最終回も、
作り手の思惑通り、
見れば落としどころで
必ず泣ける奴です。

千と千尋の神隠しは泣き所三回。
これは誰も共感してくれませんが…

仮面ライダーやらヒーロー戦隊ものの映画で
子供らが 頑張れーというシーンで
涙腺が崩壊するタイプです。

今回の膵臓食べたい話は、
そんな私が泣きませんでした、
いや、最後はちょっとヤバかったか。

どこか清々しい
なにかさっぱりした気分になりましたね。

文章表現や、語尾、間合いが変わるだけで、
きっと受け取り方もぐっと違ってくるんでしょう。

映画観てなかったことも大いに関係してます。
ビジュアルみると、映像で記憶になるので、
自由にイメージしづらかったかも。

さて、次は
分かりやすくてワクワクする、
東野圭吾を一気読みします。


只今おうちで仕事中…ちくかくライターBlog

大分県に住むフリーライター 竹林みか の日常と活動を「ちく(竹林が)か(書)く」ブログ。 パラレルワークライター18年目。取材インタビュー原稿が主軸です。「書く」を「語る」依頼と同時進行、業務拡大を図る。 及川光博・DOMOTO・snowmanゆり組強火宮館担。薔薇をまとったエレガント男子好物。ネタ喰いつきは音速並。

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