「もちは餅屋」…な話 その2後半


前回、奥さまが
水漏れを見付けた…
そこがビジネスチャンスの
水道やさんの広告と
アプローチを検証。
 水道やさんは

ガツガツと飛び込み営業なんて
やったところで
成約に結び付くことは
まず難しい。

ターゲットは

いま、まさに
水がじゃーじゃー溢れたり
止まらなかったり

それを
なるはやで
できればたった今
直してほしい人。

困った人は
とにかく慌てる。
直ぐにどうかしてくれる人を

最優先する。


自分で修理するという人も
いるでしょう。

奥さんは今回、
安く、自分で直せるなら…とも
もちろん考えた。

その心理までも見越していた
同社のWebサイトには

今更ながら感服する。
なんと、修理受付と
修理メニューの他に

「自分で修理する人向けの
 必要グッズと手順」が
写真付きで細かく紹介されていたのだ。


奥さんはまず、
自分で修理する方法を検索。

専門の道具写真に
少々戸惑い、

あまり汎用性のない
特殊な部品が必要なこと。

そしてホームセンターに
ピッタリなものがあるか
それが怪しいことも知る。


ここで
自分で修理 を
概ねあきらめる。
でずっぱりの水滴を
目の前にして、

早く直さなきゃ…と
修繕完了時間が最優先課題になる。


直ぐに出動できるシステムは
各都道府県の
提携業者にはりめぐっていて、

電話→申し込み→折り返し電話
→訪問日調整まで
ものの5分程度。


で、一時間後にいきます。
と返事がくりゃあ、

とりあえずお願いします。
となる。

こうなれば、
九割がた修繕工賃ゲット。
垂れ流す水を目の前に、
見積もりだけ取って
修理しないなどありえん。


しかし今回、
部品の調達に時間を用す
旧製品だとわかった。

こんなこともきっと
水道やさんにとっては
想定の範囲内。

この事態に備えて
各メーカー汎用性のある
部品は営業車に搭載済み。


今回に限っては
部品単品でなく
セット→蛇口まるごとを
購入させることで

部品単価も工賃もつりあがりる。
おまけに
既に仕入れ済みの在庫を
使うこともできる。

いいことづくめ。
あとは

いかにもしぶちんの
奥さんを買う気にさせるだけ。


散々十分に悩ませて。
絶妙のタイミングで
値引きをちらつかす。

それも
段階的ではない
一気に
一万円以上の値引きを
静かにしかもあっさりと。


ここで堕とす!
という筋書きが
しっかり描かれている。

これだけの流れを
思い通りに実現するのはきっと

何度となく緊急出動し
悩み迷う奥様を

何人も見ては
緊急的思考を理解しているから。


奥さまは
向こう十年くらいは
洗面台を問題なく使える安心感を。

営業男性は
安っすい部品交換なんぞで
終わらず在庫も使える売上を。

それぞれに
一定の満足が残る商談タイム。
これも
営業男性の筋書き通り。


だめ押しは

「排水パイプも
 閉め直しておきましたよ…」


おおお。
そこまでチェックして
メンテしてくれたのね!

これで
予定より高くなった買い物の
ちょっとした

仕方ないか…感が

グッと持ち直し
いい記憶で終る。

とどめの去り際ベネフィット。

…とまぁ、
こんな流れを回想しつつ


Web広告サイトの
最適化(2番目表示)と
サイト内コンテンツの
オウンド的作り込みと

営業さんの手腕に

わたしがターゲットとして
ばちこーーーんと
はまっていただけ。







只今おうちで仕事中…ちくかくライターBlog

大分県に住むフリーライター 竹林みか の日常と活動を「ちく(竹林が)か(書)く」ブログ。 パラレルワークライター18年目。取材インタビュー原稿が主軸です。「書く」を「語る」依頼と同時進行、業務拡大を図る。 及川光博・DOMOTO・snowmanゆり組強火宮館担。薔薇をまとったエレガント男子好物。ネタ喰いつきは音速並。

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