※ライターという仕事がら、
ある人 の紹介記事を依頼されることがあります。
こんな取材記事、大好物なのですが
同時に
最も時間がかかり最も悩むんです。
というはなし。
これまでに何度か、
「人」を紹介する記事を執筆しました。
その人のことを、事実からそれずに、
いかに伝えるか…
物凄い注意力と妄想エナジーを消費します。
私は
「可能な限りその人の空気感や間を感じられる文を」
といつも思っています。
会って話すととてもステキな人。
語尾や声と声の間、
しゃべる時の仕草とか
ケラケラと楽しそうに笑うとか
その人の 様子 が伝わりそうな文字で表したい
…のだと思います。
しかし、この手の文章、
依頼主側からすればこちらの意と
全く異なる体だったりすることもあり…。
望まれる通りに修正をしていく内に
その人らしさ を消した
ぱっと見わかりやすい文章って、
どうにも字面が 定型文化 してしまうことが
頻繁にあります。
この文章を見て、
その人らしさ や 雰囲気 って
伝わるのかしら…
とも思います。(依頼なのでそれで校了するのですが)
話している中で聞いたフレーズにピンときて
「この言葉は使いたい!推しやで!」
と私が思っていても、
一次修正でばっさり切られたり。
かと思えば全く逆で、
話言葉そのままを書き起こしてくれた方が良い。
というケースも珍しくはない。
ただ、間違いなく
取材した人 を思い出しながら
話している間の雰囲気や空気感を回想しながら
文字にしなければ
さらに平ぺったい、かおなし な文になる。
インタビューをしていると、
はじめに
取っつきにくそうだ・話弾まないかも
と心配していた方ほど、
どんどん自分が なじんでいく ような
無理して話を弾ませる感が
薄れていく感覚を覚えます。
こんな 和らいでいく雰囲気 みたいなのを
うまく文字に織り込みながら、
クライアントが納得するような
きちっとした系ですます文 が
書けるようになると最強だな。
…ま、答えは自分で出すしか
ないのだけれど。
こんな事を考えながら書くか
能面みたいな文を定型だと言い張って書くか
何も考えずに文字おこしですませるのか
いずれにしても
ライター歴何年だろうと、
ずっと悩みながら書くことは
大事だと思います。
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